通信制高校への誤解 周囲に理解してもらうには?

通信制高校
お悩みパンダ
お悩みパンダ

今回はこんな相談が来たので、先生に相談してもいいですか?

私は高校1年生のこどもを持つ親です。

ゴールデンウィーク明けに友達とこじれてしまい

学校に行っていません。

勉強もついていけないようですし、教室に居場所がないと悩んでいます。

学校の話をすると体調を崩してしまい

これ以上続けさせることは難しいと思っています。

できれば転校したいと考え、通信制高校を調べましたが、

祖父母が通信制高校なんてダメだ!と理解してくれません。

せっかくこどもが前向きになっているので、行かせたいのですがどうしたらよいでしょうか。

トマト先生
トマト先生

あー、よくある相談ですね。

私たちの親世代は

高校に行くのが当たり前だ!

行かないのは甘やかしている!

通信で勉強して先がない!

など頭ごなしに否定されて苦しんでいるおこさんや

保護者さんがおられます。

今回はそんな悩みを解消していくわよ。

【本記事の内容】

通信制高校を全く知らない周囲の人が持つ疑問点・不安点を5分で解説します。
4つの思い込みを解消!!
①通信制高校は通信教育
②ふつうの学校に行けないこどもがいくところ
③不良がいくところ
④高卒取れただけじゃあ、社会に出れない

自分は通信制高校もいいなぁと思っていても、理解してもらえない人に伝えるのって難しいですよね。相手はすでに「通信制高校なんて」とシールドを張っているのに
「通信制高校の本を読んでみて」
「見学に一緒に行ってみて」
と相談しても無理じゃないですか?

しかし、このブログを5分で読めるから試しに読んでみて!は言いやすいですよね。
そんなときに使ってもらうこともできます。

最近の相談で多くの方から聞くことが

「親に相談したら通信なんて!」と否定された!
保護者は通信制高校を調べてそのような道もあるとわかっていても、
おじいちゃんおばあちゃんに話すと、全否定されている。
そもそも学校に行っていないことも認められない。
甘やかしていると保護者が責められる。

など馴染みがない分、理解してもらえないことも多いのではないでしょうか。

今回は超初心者向けに通信制高校の学校生活を簡単にわかりやすく説明します。
そして、通信制高校=通信教育から通信制高校=一人ひとりに合う学びの選択肢であると理解していただけると思いますし、知らない方にもちょっと読んでいただくだけで、通信制高校を理解するきっかけになります。

通信制高校を理解してもらえない理由

「通信制高校なんてダメだ!」というのは
「お前の考えはダメだ!」と言っているわけではありません。
言い換えると「通信制高校のことを私はよく知らない、よく知らないところからダメだ!」と言っているのです。

そう否定することは仕方のないこと。なぜなら自分が通って来た道にはなかったのですから。
経験したことがないものは人間の本能として「危険だ!」と決めます。
そして、不安なイメージだけが先行してしまうのです。

まずはそこを承認する。

さて、具体的にどのような不安があるのか。不安なイメージを解消していきましょう!

代表的な不安

代表的な不安
通信制高校は通信教育だから、勉強は身につくの?
基本的に自宅にいるのは良くない。
通信制高校は恥ずかしい。そんなところに行ったら、周り(世間)からなんて言われるか。

さらに、
ふつうの学校に行けないこどもがいくところ。
不良がいくところ。
高卒取れただけじゃあ、社会に出れないでしょ。

このような印象があるからではないでしょうか?

誤解 通信制高校は通信教育!

【本当は?】

通信制高校は単位修得のためにレポートやメディアを活用し、通信教育という手段で修得します。
授業は面接指導として実施したり、メディアを使って映像で授業を受けます。
ここまでは通信教育と同じですね。辛口の意見を言う方はここまでの情報で止まっています。

通信制高校は通学を希望すれば週1日から週5日まで通うスタイルを取ることができます。

私の学校の時間割は9:00〜15:00まで授業がありますので、
全日制高校と同じように生活を整えていくことができます。

生活リズムが崩れてしまいがちな現状を一人ひとりのペースに合わせて改善できるようになっているのです。

誤解 ふつうの学校に行けないこどもがいくところ

行き着いたところ(詰んだところ)というようなイメージとして捉えがちですが、
実際に見学された方が「全日制のこどもと変わりないですね」とおっしゃいます。

ではなぜ通信制高校に通っているのか?

みなさんや周りの人で次のような話は聞いたことがありませんか?

仕事をしていて、職場に悪口を言いふらす同僚がいます。
どうしても許せないし、空気も悪くなります。
言っても変わらないし、
この職場に我慢して居続ければ精神的な病気になりそう。
だから、転職して環境を変えて自分の力を伸ばしていきたい。

転職となると、前向きな選択に感じますが、こどもが通信制高校に通うのも同じことです。
ただ今の環境がたまたま合わなかった、全日制高校の学び方が合わなかっただけです。

今日、全日制高校の在籍者は年々減少傾向にあります。
しかし、多様な学びができる通信制高校は学校数、生徒数ともに伸び続けていることからも時代に合っているのです。
全日制が全てと捉えていると置いてけぼりをくらいます。
ガラケーの良さだけ知っているのです。スマートフォンを知れば、またその良さもわかります。
まだ使っているようなものです。

誤解 不良がいくところ

学校によっては髪を染めている子、授業をサボる子はいます。

しかし、授業を邪魔したり、誰かをいじめるようなこどもは私の学校にはいません。

根っこはすごく思いやりがあったり、一生懸命なところがあります。
また、周りのこどもたちに認められ、互いを大事にする様子さえ見られます。
近年はかなり減っています。

誤解 高卒取れただけじゃあ、社会に出れない

通信制高校は国語、社会、数学、理科、英語など科目の授業だけではなく、イベント盛り沢山です。

入学式、新入生歓迎会、バーベキュー、体育祭、七夕祭り、eスポーツ大会、ハロウィンパーティー、文化祭、クリスマスパーティー、書き初め、卒業式など学校行事が用意されています。強制はしていないのが一般的です。全日制高校と同等以上に充実しています。

そして、有名人、政治家を招いた講演やボランティア活動、職場体験、企業コラボ商品の開発、海外留学などもあります。

積極的に参加しているこどもたちを見ると、私が通っていた全日制高校に比べて、はるかに成長できる機会が用意されています。

見学に来られた方は口々に「私が入りたいくらいです!」と言っていただくほどです。
国公立大学に進学した卒業生が報告に来たとき、通信制高校で参加した授業で周りと差をつけることができていますと
自信をもっていました。もちろん全員が全員ではありませんが、十分社会で通用する内容です。

進路も国立大学、私立大学、専門学校、就職と進路実現していきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

近年通信制高校は人気が高まってきており、その数なんと257校(令和2年時点)存在しています。
通信制高校では様々な特色があり、ひと昔前の通信制高校とは学習の仕方も学校生活のスタイルも大きく異なります。

全日制高校卒業、大学卒業そして社会で働いている私が、通信制高校の現役教員として客観的に
そして具体的に通信制高校の実情をお伝えさせていただきました。

まだまだ、信じがたいこともあるでしょうし、
もちろん人によってよかった悪かったはあります。
しかし、それは全日制高校であれ通信制高校であれ同じです。

読んでいただいた方が、通信制高校について理解できた!
周り(夫婦、おじいちゃん、おばあちゃん)に少しわかってもらえた!
となれたら幸いです。

家族の願いはこどもが元気に、生き生きと過ごせること。私も同じ思いでおります。
こどもの生きる選択肢を大人が作っていきましょう!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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